【梅雨】在宅で作業する際の雨音は作業用BGMに最適です

コラム

5月病でしんどいなぁと思いつつ日常を過ごしていると、カエルの鳴き声が聞こえてきて気づけば梅雨入り。

特に通勤されている方はGW明けからはまとまった休みがなく負が続いていることと思います。

私は5月病にはかかりましたが、在宅ワークということもあり、梅雨のデメリットは回避することができそうです。

雨音は作業用BGMに最適

雨の画像

元々出不精なので、在宅だと外の気候に鈍感になってしまいがち。

しかし、窓を開けていると音は入ってきます。

雨は嫌いだけど、雨音は好きなんです。

雨音を聞きながら作業を行うとなんとも言えない心地よさが襲います。

何か癒やされた気持ちになるというか、クラシックを聴いている時の感じに近いというか、新海誠監督の映画「言の葉の庭」を見た時のなんとも言えないエモさみたいなのを味わいながらの作業がとても心地よいんですよね。

記事を書いてるものとして大変不甲斐ないのですが、言葉ではなんとも伝えにくいので知りたい人は是非何か作業してみてください(笑)

これは別に副業だけではなく、読書だったり、勉強だったりとかでもいいと思います。

昔の人は雨に対してどう思っていたのか

雨音はおそらく、地球が生まれてから大幅にサウンドが変わっていることはないでしょう。

数百年前でも数億年前でも雨音は雨音ですし、波の音は波の音。

自然というのは我々人間からすると何時代に生まれても普遍的なものという印象を持ちます。

なので、『古今和歌集』や『万葉集』といった和歌に書かれた情景を思い浮かべるときに重要な役割を担います。

昔の人は雨に対してこんなことを思っていたのかぁと調べていて興味深かったので、みなさんにも紹介しようと思います。

梅雨に関する和歌

うちしめり 菖蒲ぞかをる ほととぎす 鳴くや五月の 雨の夕暮れ 

新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)

作者:藤原良経(ふじわらのよしつね)

【現代語訳】
湿った空気の中で菖蒲は香り、ほととぎすが鳴いている。そんな5月の雨の夕暮れ時だ。

こちらは鎌倉時代の歌人、藤原良経が詠んだ句。

湿った空気の中で菖蒲の花の香りがして、ホトトギスが鳴いている。そんな5月の夕暮れ時である。という5感で季節を感じる句。

映画館の4DXがさらにリアルな体験ができるようになったら是非体験してみたいものです。

季節を感じるものは育ってきた環境によって若干の違いが生まれますよね。

例えば私は冒頭でカエルの鳴き声の話をしましたが、都心に住んでいる人にとってはそれを感じることはないでしょう。

ちなみに私が季節を感じるもので好きな音は、夕暮れ時のひぐらしの鳴き声です。

おほかたに さみだるるとや 思ふらむ 君恋ひわたる 今日のながめを

和泉式部日記(いずみしきぶにっき)

作者:和泉式部(いずみしきぶ)

【現代語訳】
あなたはこの雨を普通と変わらない五月雨と思っているのでしょうか。私があなたを恋しく思って、流すこの雨を。

こちらは先程の句とは対照的にネガティブな句です。

梅雨の時期に雨が降るのは当たり前のことで何ら変わりのないこと。

そう思うのも無理はありません。

しかし、今日のこの雨はあなたを恋しく思って流しているものなのですよという雨を涙に例えた句です。

LINEやメールのない時代に自分の想いを伝えるために使われていた和歌。

この繊細な表現を比喩を用いて的確に伝えるという点では私も見習わなくてはならないのではないでしょうか。。

このように梅雨の時期の和歌は現代の我々共感できるような内容のものが多く感じました。

雨に関する和歌

秋荻の 花をば雨にぬらせども 君をばまして惜しとこそ思へ

古今和歌集(こきんわかしゅう)

作者:紀貫之(きのつらゆき)

【現代語訳】
秋の荻の花を雨に濡らせてしまうのも(惜しい)ですが、あなたにおいうとまを言うのは、なおさら惜しいと思っています。

こちらは三十六歌仙の一人、紀貫之が詠んだ句で、『古今和歌集』に収録されています。

意味は荻という花を濡らしてしまうのも惜しいですが、あなたと別れてしまうのはもっと惜しいですという句です。

現在でもアニメや映画などで別れのシーンに雨が使われることも多いですが、平安時代にもその儚さを表現するものとして雨が使われていたのは感慨深いものです。

雨隠り 心いぶせみ出でみれば 春日の山は色づきにけり

万葉集(まんようしゅう)

作者:大伴家持(おおとものやかもち)

【現代語訳】
雨籠りをして心が鬱陶しいかったのだけど、外に出れば春日山が色づいて紅葉していた

こちらも三十六歌仙の一人、大伴家持が奈良時代に詠んだ句です。

雨が嫌で家に籠っていたけど、心が晴れないので気分転換に外にでてみたら春日山が紅葉で色づいていたよという句です。

まさに梅雨の時期に家に籠りがちな私に突き刺さる句。

紅葉という言葉からもわかるように秋の句なので季節は違いますが、いざ外にでてみたら思わぬ幸運が舞い降りてくるかも知れませんね。

雨はネガティブ寄り?

雨の画像

有名な雨や梅雨に関する句を調べてみましたが、わりかしネガティブな印象を受けるものも。

確かに、昔は車もないので外出が更に億劫であったことでしょう。

そんな中で外に出れないもやもやであったり、恋しく想っている人に会いに行くこともできない。

その気持りも重なってネガティブな印象になるというのは納得がいきます。

雨の日は引きこもりたいという根本は現代でも変わらず思うわけですし。

現代はお家でも充実する

スマホをいじっている女性の画像

現代ではお家にしても収益を得ることはできますし、恋しく思う人とはいつでもSNSでやりとりができる環境が用意されています。

これは全てネットの普及のおかげです。

そんな恵まれた現代ではネガティブな印象ばかりであった雨でも、風情を感じられるようになりました。

こんな恵まれた環境を容易に手にすることができるようになった現代に生まれることができて本当にラッキーだった感じます。

そんなことを思わせてくれた雨には感謝しかありません。

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